人間のいるところ、かならず生活がある
日本生活学会の100人

vol. 10 姉崎正治氏

 

生活学の懐の中で鉱業社会の持続性を文理融合研究として挑戦
姉崎正治氏(産業技術短期大学機械工学科・特任教授*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

博士論文賞の受賞おめでとうございます。姉崎さんは70代で博士号を取られたという異色のキャリアをお持ちですが、まずはご自身の研究フィールドとキャリアをご紹介ください。

今年の6月で75歳になりました。生活学会の100人のVol.6の小関さんが「大人ポスドク」と自称されていましたが、私自身は「シルバー・ポスドク」と言っています。
私のキャリアは、60歳で住友金属工業での技術研究職を定年退職するまでの第1期と、その後今日までの第2期に分けられます。第2期では過去をゼロクリアーして、大阪外国語大学に入学し、大阪大学との合併を経て外国語学部でスペイン語やラテンアメリカ史分野で学部と修士課程を終え、博士課程に進学しました。以上の二つの経験が人間環境論やサスティナビリティ学として融合して大阪大学人間科学研究科での博士論文に集約されました。 (さらに…)

vol. 9 松村悠子氏

 

エネルギートランジションから島嶼研究を捉え直す
松村悠子氏(大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 / 環境エネルギー政策研究所研究員*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

ご自身の研究フィールドとキャリアをご紹介ください。

研究のテーマは学部の学生の時から一貫して、エネルギー問題から島嶼を考えるというテーマに取り組んできました。特に、どうやったら再生可能エネルギーの仕組みが離島に導入されていくのか、ということを日本の離島を対象として研究しています。環境社会学の分野では、環境政策の社会的受容の過程を分析する分野が注目を浴びています。技術的な知識も、社会科学的な知識も必要で、文系、理系の枠組みではない分野横断的な知識が求められる研究です。 (さらに…)

vol. 8 ゴロウィナ・クセーニヤ氏

 

住宅・モノの世界を通してみる移住者の生活学
Ksenia Golovina / ゴロウィナ・クセーニヤ 氏(東京大学グローバルコミュニケーション研究センター・特任講師*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

クセーニヤさんの研究フィールドとキャリアをご紹介ください。

中学生の時に所属していた合唱団の公演で、一度だけ日本に来たことがあります。ソ連の崩壊後ではありましたが、今よりも日本とロシアのライフスタイルは異なっていました。まるでディズニーランドに行ったかのような印象をもち、当時はまだ子供だったのですが、興味を持ち、後に留学するきっかけとなりました。 (さらに…)

vol. 7 大橋香奈氏

 

トランスナショナルな生活世界を生きる個の理解を目指して
大橋香奈氏(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科博士課程*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

 

大橋さんの研究フィールドをご紹介ください。

私の研究フィールドは、ジョン・アーリが第一人者として牽引してきた「移動の社会学」です。一定の境界に枠づけられた領域としての「社会」に人びとが帰属、定住することを前提とする従来の社会学とは異なり、領域を超えるさまざまな「移動」に反映された社会的なものを見る社会学です。ここでいう「移動」には「空間的な移動」も「社会的な移動」も含まれます。私自身が国内外で20回の引越しを経験したこともあり、アーリが言うところの「定住主義」的な価値観からは見過ごされてきた「移動」の意味や価値に関心を持つようになりました。 (さらに…)

vol. 6 小関孝子氏

 

新聞雑誌から時代の空気を読み取り、「コト」のこれからを考える
小関孝子氏(しにふぃあん・オーナー*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

 

Q 小関さんの研究フィールドとキャリアを紹介ください。

研究フィールドは、近現代の生活史です。新聞雑誌など当時のメディアをその時代を紐解く資料として積極的に使うというやり方で研究を進めています。解き明かしたいのは生活思想の変容なので、テーマをひとつに絞って明治から現在までをタテに串刺しするようなアプローチをしています。出来上がったものは結果的にメディア史になることもありますが、メディアそのものを研究対象にしているわけではありません。 (さらに…)

vol. 5 笠井賢紀氏

 

語りから未来を紡ぐ方法論の探究
笠井賢紀氏(龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科准教授*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

まずは笠井さんご自身の研究フィールドとキャリアをご紹介ください。

聞かれる文脈によって少し答え方を変えることもありますが、専門は質的社会調査法で特に人生の語りを中心とした調査研究の方法論を探究しています。大学では「まちづくり論」などを担当し、最近は参加型行政やコミュニティ政策系の論文を何編か書きました。 (さらに…)

vol. 4 石野由香里氏

 

「ん?」をホーリスティックに再現する「応用演劇」の可能性
石野由香里氏(俳優/演劇ワークショップ主宰 早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター助教*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

 

まずは石野さんご自身の研究フィールドとキャリアをご紹介ください

研究フィールド(分野)は、応用演劇、人類学、社会貢献の掛け合わせという感じです。言い替えると、俳優の演技術と人類学的フィールドワーク法を社会のために活かす手法の開発と実践を研究テーマにしています。実践家と研究者のバランスは半々くらいでしょうか。 (さらに…)

vol. 3 須崎文代氏

 

台所を通じて住まいや生活の近代化を明らかにする
須崎文代氏(神奈川大学非文字資料研究センター 客員研究員、相模女子大学・文化学園大学非常勤講師*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです(現・神奈川大学工学部建築学科 特別助教 常民文化研究所 所員 非文字資料研究センター 研究員)

まずは須崎さんご自身の研究フィールドとキャリアをご紹介ください

近代住宅史、特に近代の台所史が専門で、住宅用の台所の変遷について研究しています。出身は文化女子大学造形学部生活造形学科の内田青蔵研究室で、建築史を学びました。その後、建築を単体ではなく、まちレベルの集合として捉えたいと考えまして、修士課程では千葉大学都市環境システム専攻へ進学しました。修士在学中には、国費留学で、パリ・ラヴィレット建築大学(フランス)、リスボン工科大学(ポルトガル)へ留学しました。都市やまちづくりの視点から調査研究を行うなかで、変わっていくもの、継承すべきものがあることを実感し、あらためて建築の歴史を学び直したいという意識が養われました。 (さらに…)

vol. 2 沼田真一氏

 

ナラティブ・アプローチで社会をデザインする
沼田真一氏(早稲田大学社会科学総合学術院助手*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

まずは沼田さんご自身の研究フィールドを紹介ください。

研究フィールドを一言でいうと「社会デザイン」です。「社会」の捉え方はさまざまですが、私は社会を人と人の相互行為、いわゆる関係の束ととらえ、ミクロに見ています。ここでいう「デザイン」は、人と人の関係をどう作り出せるのか、その仕組みや仕掛けを意味しています。 (さらに…)

vol. 1 原田陽子氏

 

小さな生活の経済をつくりだす「流しの洋裁人」
原田陽子氏(京都造形芸術大学空間演出デザイン学科 専任講師*)

インタビューアー 真鍋隆太郎(東京大学)、饗庭伸(首都大学東京)
この原稿はスカイプでインタビューを行った原稿をインタビューイー、インタビューアーが加筆するというやりとりを経て作成しました
*所属などはインタビュー時のものです

2014年の生活学会大会で、原田さんの「流しの洋裁人」を見た方も多いと思うのですが、どのようなプロジェクトなのかあらためて紹介してください。

全国各地にミシンと裁縫箱を持参し、その場で服を仕立てるプロジェクトです。服を媒介物に場の設営に関わる人、仕上がりを待つ人などその場に巻き込まれる人すべてをひっくるめた光景を提案・販売しています。場と場、人と場、人と人の交流を廻船しながら生み出すことにより、生活へのまなざし・働き方・今の社会に合った搾取やシワ寄せの無い進化を遂げる糸口のきっかけになるかもしれないとの思いで活動しています。
(さらに…)

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