日本生活学会 50 周年記念事業
生活学会 知の無尽講をつくろう ―研究クラウドファンディング―
日本生活学会では創設50年を記念して、研究のクラウドファンディングの仕組みを立ち上げます。これは学会員が行う研究を資金的に支援する仕組みですが、それを通じて学会員相互の、そして学会内外の「知」と「資源(お金)」の循環を活発化し、生活学のありように新たな展望を立てることをめざすものです。生活学会と学術系クラウドファンディングサイトのacademistが協力して実施します。
生活学の次の10年を創っていくような、意欲的な研究プロジェクトを募集します。
●部門
チャレンジャー育成型: 学生会員を含む個人またはチームによる、既存の競争資金を得にくいような挑戦(開拓)的で脱領域的な研究を募集します。学会が紹介したメンターが研究プロジェクトへアドバイスいたします。
新しい生活学展望型: 学会員を中心とした複数の研究者共同のチームによる多領域コラボレーション(融合)型の「新しい生活学」開発の実現を念頭に置いた共同研究を募集します。
●期間・スケジュール
2023年6月より募集をスタートします。チャレンジャーは、生活学会内部の審査ののち、学会が紹介するメンターやacademistと相談をしながら研究プロジェクトを練り上げ、クラウドファンディングにチャレンジします。
[step1] エントリー 6月12日(月)より7月11日(火) 7月14日(金) まで
※7月10日(月)付で期限を延長いたしました。
応募者は、Q&Aを熟読の上、エントリーフォーム(https://forms.gle/aJaPwb8HEy2JkpoeA)より応募してください。学生会員は必ず指導教官の許可を得て応募してください。
[step2] 生活学会による書類審査 7月20日(木)
[step3] 審査結果の通知 7月24日(月)
[step4] チャレンジャー交流・アドバイス会(公開) 8月6日(日)
[step5] クラウドファンディングの作戦会議(チャレンジャーごと)8月
[step6] 研究プロジェクトのブラッシュアップ(チャレンジャーごと)8-9月
[step7] academistによる審査
[step8] チャレンジャー公開、クラウドファンディング開始 9月29日(金)
[step9] サポーターを増やすイベント等の実施(公開)
[step10] クラウドファンディング終了 11月15日(水)
[step11] クラウドファンディングが成立した研究プロジェクトスタート
●academistについて
本事業は学術系クラウドファンディングサイトのacademistと協力して実施します。生活学会はチャレンジャーの募集、アドバイス、広報等を担い、academistが資金集め、チャレンジャーへの振り込み等を担います。
academist https://academist-cf.com/projects/296?lang=ja
●問い合わせ先
生活学会50周年記念事業検討委員会(代表 有末賢 担当 余語琢磨・饗庭伸)
academist(代表 柴藤亮介 担当 阿部麻衣子)
●Q&A
Q1 学会事業としてのクラウドファンディング(以下、本クラファン)への応募資格はありますか?
A1 応募者が、本会の会員であることが資格です。共同研究の場合は、会員以外のメンバーが含まれることを妨げません。
Q2学生や日本学術振興会の特別研究員でも応募できますか?
A2 応募できます。ただし、指導教員がいる場合、必ず指導教員の許可を得てから応募してください。また、獲得した研究資金の扱い関する所属機関の独自ルールについて、事前に確認してください。
Q3 学会事業としての本クラファンと、ふつうに個人でエントリーするクラファンとの違いや、学会員として応募するメリットはなんですか?
A3プラットッフォームの提供とクラファンの実施は、アカデミスト株式会社(以下、アカデミスト(株))が担います。その点は個人エントリーと同じですが、異なるのは、生活学会がプロジェクト開始以前より人的・知的資源のサポートを担い、本番の支援集めと広報、さらに研究終了後の成果発表まで、併走してサポートすることです。
Q4 従来の研究支援「生活学プロジェクト」に同時に応募することはできますか?
A4 同時に応募することは妨げません。ただし、本クラファンが成立した場合は、生活学プロジェクトは辞退していただくことになります。
Q5 本クラファンを機会に、新しい生活学の領域を構想・開拓したい意欲はあるのですが、個人でどのように動けばいいかわかりません。この場合、どうすればいいですか?
A5 まず、研究企画を構想し、エントリーを行ってください。構想内容への助言はもちろんのこと、共同研究者のマッチングなど、できる限り人的・知的資源の準備をサポートします。
Q6 プロジェクトの企画を立てれば、あとはアカデミスト(株)にお任せで大丈夫ですか?
A6 目標金額を達成するために、応募者本人が対面やSNS等を用いた積極的な宣伝活動をします。その方法に関しては、アカデミスト(株)と密に連絡を取りながら達成へ向けて進めていくことになります。 また、本クラファン成立後のリターンの実施は、応募者が中心になって行います。
Q7 どのくらいの目標金額を設定したらいいですか?
A7 「生活学プロジェクト」との差異化もあって、20万円を最低目標額に設定しています。研究の規模・内容との整合性があれば、とくに上限は設けません。
(日本生活学会 生活学プロジェクト http://lifology.jp/seikatsuproject/lifology_project/)
Q8 支援が目標金額に届かなかった場合は、集まった支援はどうなりますか?
A8 スポット支援All or Nothing型なので、目標金額に達しなかった場合、クラファンは不成立となり、出資金は支援者に返金されます。
Q9 本クラファンが不成立となった場合、手数料のような自己負担が発生しますか?
A9 発生しません。プロジェクト立ち上げ・返金費用等が請求されることはありません。プロジェクトが成立した場合は、アカデミスト(株)の手数料として20%が差し引かれます。
Q10 本クラファンの成立後、予定していた研究成果が得られなかった場合は、返金が求められますか?
A10 目標金額の使い道を明確にした上で、研究実践のプロセスを定期的に支援者に報告することが重要です。残念ながら意図した結果が得られない場合でも、返金は求められません。いちど寄付した以上、応募者がどのような使い方をしても、支援者は見守るのみという仕組みになっています。
Q11 一般の研究助成のような、細かい用途制限や会計報告義務はありますか?
A11 支援者に研究資金の使い道が明確に示されていれば、アカデミスト(株)や学会に関連する用途の制限や会計報告の義務はありません。
Q12 獲得した研究資金は、どのような形で使用できるようになりますか?
A12 常勤の研究者や学生の場合、所属機関のルールに従ってください。一般には、アカデミスト(株)から応募者の所属機関に振込む形を推奨します。その後の支出については、所属機関のルールに従ってください。ただし、学生等のため所属機関が管理を受け入れない場合や、所属機関にとくに関連ルールの定めがなく、応募者が希望される場合などは、直接振込み自主管理とすることも可能です。
Q13支援者、応募者、アカデミスト(株)、学会は、どのような関係になりますか?
A13 研究資金の寄付契約は、応募者または所属機関と支援者との間で交わされるものになります。アカデミスト(株)は、応募者による「寄付に関するプロジェクト(クラファン)」のチャレンジ機会を提供し研究資金の一時的管理をする立場、学会はそのチャレンジが円滑に進むように支援する立場です。
Q14 個人に振り込まれた研究資金は、どのような税法上の扱いになりますか?
A14 「雑所得」の扱いになりますので、所得税の対象になる場合があります。ただし、当該年の収支を確定申告したうえで、必要経費を計上し、研究資金と同額(いわゆる収支トントン)になれば、研究資金の収入は相殺されて税金はかかりません。
Q15 共同研究であったり、研究資金の額が大きくなったりして、個人の雑所得として経費処理しにくい場合はどうしたらいいですか?
A15 研究資金の総額が大きくなる場合は、スポット支援(購入型)ではなく、あらかじめスポット支援(寄付型)のクラファンを設定し、所属機関へ研究資金を寄付してもらうように処理する相談をしておくことが望ましいです。
Q16 支援者へのリターンに必要な経費は、誰が負担するのですか?
A16 グッズ等のリターンを作成する経費(記念Tシャツ代金、報告会会場費等)は、研究資金から差し引くことになります。研究報告レポートのメール配信や成果物中への謝辞の掲載、オンライン交流会の実施のように、無料で完結するリターンのみを設定すれば、経費はかかりません。
Q17 実施した研究の中間報告や成果発表の機会は、どのように作ればいいでしょうか?
A17 生活学カフェでの講演、研究発表大会・シンポジウムでの発表、『生活学論叢』への投稿など、学会主催の既存の研究活動の場の利用を推奨します。また、アカデミスト(株)との共同開催も視野に入れた、ウェビナー等での特別企画も構想していきたいと考えています。
なお、academistのサイトのFAQもご参考ください。